
プールや旅行、大事な日に限って、生理がかぶる…

ナプキンが蒸れて、かゆくなるし、臭いし、いやだなぁ。
女性の生理に関する悩みは尽きませんよね。
ナプキンの蒸れによるかゆみやにおい、ナプキンの入ったポーチを持ち歩くことで「あ、生理なんだ」とみられる感覚、ナプキンを付けているのに漏れてくるイライラ、楽しみな旅行の前に突然来る生理…
ただでさえ、ホルモンバランスの乱れでイライラしやすいのに、それをさらに増やすイライラに生理が大嫌いでした。
そんな悩みの解決策、月経カップです。
生理であることが感じられない快適さ、痛みの軽減、プールやお風呂にも気にせず入ることができる、などメリットがたくさんあります。


そんな気になるところも含めて、私が3年使ってみた実体験も入れながら、お話ししていきます。
月経カップってなに?
月経カップとは、ナプキン、タンポンに次ぐ第三の生理用品といわれており、1930年ごろにアメリカで開発されたものです。
カップ自体は、医療などで使われるシリコンでできていて、タンポンのように膣に挿入することで、膣内で経血を受け止めることができる生理用品です。
もともと海外で作られたもの、ということもあり、欧米を中心に海外では一般的に使われている生理用品です。
膣内に挿入して使うので、ナプキンのようなにおいや蒸れ、タンポンのひもが気になる、といった悩みから解放され、その便利さに一度使ったら手放せない、ともよく言われています。

月経カップを使う3つのメリット
実際に月経カップを使って3年が経過して私が感じたメリットを3つ紹介します。
まるで生理ではないかのような快適さ
なんといっても、生理ではないかのような快適さが一番のメリットでしょう。
月経カップは、膣内の「無感覚ゾーン」といわれるところに装着するため、入れているときは何か物が入っているような感覚は一切ありません。膣内で経血を受け止めてくれるため、あの血がドロッと垂れてくるいやな感覚がほとんどなくなります。
生理中の悩みの原因である、においや蒸れ、かゆみからはおさらばできます。
楽しみにしていたプールや温泉など、旅行の時にも、タンポンだとひもが出てしまって気になるけれど、月経カップは外から見て、つけていることがわからないので、快適に楽しめます。
※ただし、生理中はおなかが冷えると生理痛につながることもあるので、自分の体と相談して楽しんでくださいね。
私は楽しみにしていた彼氏とのプールに行く海外旅行前に生理が来てしまい、大変焦りましたが、生理カップを付けることで、プールを楽しむことができました。
お財布にも地球にも優しい

仕方がないけれど、意外とお金がかかってイライラしますよね。
頻繁にナプキンを変えることで、ごみも増え、生理中のトイレで匂ったり、何度も汚物入れを変えたり、何かと手間がかかるのも悩みの種です。

生理カップは洗って何度も使えるので、長期間使うことを考えたら絶対お得!
毎月の生理用品の出費が減ります。かつ、ごみも出ないので、自分の手間も減らせて、地球にも優しいまさに理想のアイテムなんです。
生理痛が和らいで、終わるのが少し早まる
私が使ってみた感想なのですが、生理カップを使っていると生理痛が軽くなり、生理が終わるのが早くなりました。
これは私の感覚ですが、生理の時に膣が収縮してぎゅっと縮まり、血が下に落ちてくる感覚がわかることで、より痛く感じていました。
しかし、月経カップを使い始めて、膣の収縮は感じるものの、血が下に垂れてくる感覚がほとんどなくなったことで痛みが少し引いたように思います。
生理期間が短くなったことも、生理は本来3~4日で血を出し切れるけれど、中に残った血が4~5日目以降に出てきている、と読んだことがあります。
月経カップは膣内で経血を受け止めるので、中に血が残りづらくなり、生理期間が短くなったのかな、と考えています。
私の場合は、ナプキンを使っていた時は、6~7日は経血が出ていましたが、生理カップを使っている今は4~5日で終わっています。
月経カップを使ってみたうえでの悩み・不安
月経カップはとても便利で使うことで得られるメリットがたくさんありますが、3年使ってみて、困ったことや不安に感じたこともありました。
慣れるまでが本当に大変!!
慣れるまでの初心者へのハードルが高いです。月経カップを買って、つけることは勇気さえあれば、そんなに難しくないんです。
問題は入れたあとの、外すとき!

これはもう取れないんじゃない…!?
この言葉が何度もよぎるほど、外すことが難しい!
私が初めて取り外すときは1時間以上お風呂場で格闘しました。
その後も、何度も取り外す練習をして、ようやく生理カップをうまくつけたり外すことができるようになりました。
いろんなサイトやyoutubeなどの動画で

取り出すときはまずいきみます。そうすると、カップが下に降りてきます。
といわれているのですが、私はこの感覚が全く理解できませんでした。
顔が噴火しそうなくらいいきんでいるのにカップは全く降りてこないし、でてこない。
涙目で「月経カップが取れない…」と親に伝えたくらいです。
月経カップが取れない時はどうすればいいの?
膣の中に中指をいれて、カップをつぶしてから膣の形に添わせてカップを下に引きずって出します。
私は、このやり方の方が取り出しやすい、と気づいてからとても楽に取り出せるようになりました。
本来は “丹田” というおへその下あたりに力を入れると、膣の力でカップが下に降りてくるのですが、私は膣の力が弱いようで降りてこないので、上記の方法で今も使っています。
月経カップが取れなくなって、困った時はぜひやってみてください。
使う前と後に手入れが必要
月経カップは、くりかえし使うための手入れが必要です。使う前と後は熱湯で煮沸消毒をしましょう。
一般的な方法は、この2種類ですね。
自分にやりやすい方法を見つけて、自分に合った消毒方法で使っていくことが大切です。
消毒がめんどくさいなぁ
正直、毎回消毒するのはめんどくさいですよね。そのため、私は使う前と後に、2の電子レンジを使う方法で消毒しています。
電子レンジのボタンを押すだけなので、手間もかからず楽できていますよ。
月経カップの使い方が悪くて病気になった人がいる…!?
海外で月経カップを長時間つけていて、半身まひになった人がいると世間を騒がせました。このニュースによって「月経カップは怖いものだ」という印象を抱いている人もいると思います。
しかし、このニュースをよく見ていくと、月経カップを付けたまま20時間以上過ごしていたことが書かれています。
月経カップの装着時間は最大8~12時間まで、と説明書にも書かれており、最近の説明書はこのニュースがあってからより短い時間を書いているものが多いです。
使い方さえ誤らなければ、安全に使えることがわかりますね。

便利な月経カップだけど、つけっぱなしは危ないのでやめましょう!
月経カップの使い方
いよいよ使い方を見ていきましょう。慣れれば、とても簡単ですよ。
1.消毒
使う前はしっかり消毒をしてから使いましょう。
膣内はとても繊細です。消毒方法は、下の3つから自分に合った方法を使いましょう。
消毒ができたら、いよいよ月経カップを装着します。つける前に手を洗いましょうね。
2.装着
生理カップは入れるときは入れやすいように様々な方法があります。ここでは、スタンダートな2つの方法を紹介していきます。
①パンチダウンフォールド
私がいつも装着するときはこの方法です。先端が細くなるので、入れやすく違和感もあまり感じません。初めて入れる方はこの入れ方をおすすめします。
②Cフォールド
上から見るとカップの先がCの形になっています。折るのが簡単なので初めてでもやりやすい折り方です。
しかし、パンチダウンフォールドに比べると、入れる先が太いので初めての方は抵抗があるかもしれません。膣内で開きやすいので、確実に装着できる方法です。
入れるときのポイントは?
足を肩幅に開いて、力を抜き、少し前かがみになってゆっくりと入れていきます。カップが完全に膣に入ったら、直立の姿勢になり、力を抜いていると、カップが自然と開いていきます。
これで装着完了です。
月経カップが膣内で開いたかどうか、不安な場合は指を入れて、カップの下を触ってみましょう。カップのしたが丸い形になっているかを確認します。
入れるときの痛みは…?
痛みはほとんどありません。
奥のほうまで入れるまで物が入っていく感覚は感じるので、その違和感が嫌な方はあまり向いていないかもしれません。
私の場合は、最初の生理周期の間は、その違和感が嫌で、このまま使えないかな…と感じていましたが、何度か繰り返すうちにその違和感にも慣れていきました。
ここは人によると思います。
3.取り出す
一般的によく言われている月経カップの取り出し方は、膣に力を入れてカップを下におろす、です。
おへその下あたりの丹田というところに力を入れていきむと、膣の力でカップが下に降りてきます。そうしたら、指を2本入れて、ゆっくり引っ張ってカップを外す、というやり方です。
月経カップが降りてこない…!

いきんでもいきんでも月経カップが動かないよ!?
上記の方法をやってみたけどうまくいかない!実は、私もそうでした。
膣の力が弱いのか、このやり方ではうまくできなかったので、四苦八苦して編み出した私のやり方を紹介させていただきます。
月経カップが取れないときのやり方
まず、指を少し水で濡らします。
立った状態で足を少し開き、前かがみの姿勢になりながら、中指を膣内に入れてカップを探します。
カップが見つかったら、中指でカップをゆっくり押しつぶして、カップの一番上のリムまでつぶれるようにカップを押しつぶします。カップがつぶれたら、膣内の形に添わせて中指でカップを押しながら下へおろしてきます。
カップの下が膣の外に出てきたら、親指と人差し指でカップを引っ張って取り出します。
生理カップは取り出すのが一番難しいです。初めて使う方は、この取り出すところでつまずく方が多いです。
私も初めて生理カップを取り出すときは、お風呂場で1時間以上格闘しました。
取れないんじゃないか、という焦りで涙目にもなりましたが、無事取り出せました(よかった…汗)
今では30秒あれば余裕で取り出せます。そのため、初めて使うときは、家で時間がある時にして、練習していくことをおすすめします。
4.月経カップを洗う
もう一度使うために、生理カップを洗います。
家庭用のトイレのように、手洗い場がついているときは、経血をトイレに流して、手洗い場で水洗いをします。
外出時などで、手洗い場がトイレ内についていない場合は、水のペットボトルを持ち歩いて、水洗いをしている方もいるようです。
水洗いで不安な方は、水洗いした後、石鹸で洗ったり、もう一つ生理カップを持ち歩いて付け替える、という方もいらっしゃいます。
私の場合は、最初の消毒と水洗いで1回の生理期間を乗り切っています。
5.もう一度装着
2.に戻ってもう一度付けたら終わりです。
6.生理が終わったら
1のように消毒して、カップを買ったときについていたポーチに入れたり、清潔な巾着やポーチに入れて保管しましょう。
密閉されたものよりは通気性があるもののほうが望ましいです。
基本的に、月経カップを購入する際に専用の巾着がついてくるのでそこに入れて保管しておけば大丈夫です。
どの生理カップがおすすめ?

月経カップを使ってみたいけど、どれがいいのかわからない…
色々見たけど、何がいいの?
結論からいうと、どの製品もそこまで大きな差はありません。一定ラインの安全性や、素材、作りなどはほとんど差がないのです。
とはいえ、自分に一番合っているものを使いたいですよね。これから、それぞれの製品の細かい特徴を紹介していくので、「これならできそう!」と思ったものをまずは使ってみることをオススメします。
1、スクーンカップ(sckoon cup)
引用:スクーンカップ公式HP
一番有名な月経カップは、スクーンカップです。アメリカの会社の製品ですが、高い評価を受けています。
特徴1 さまざまなテストをクリアした安全性
膣内に入れる、となると細菌が入ったら怖い…と安全面が心配になりますよね。
米国では、月経カップはFDA(食品医薬品局)への認証を受けることが義務付けられています。その様々なテストを通過して登録されているのがこのスクーンカップです。日米両方でバイオテストをクリアしているのは現在スクーンカップのみです。
特徴2 使いやすいと評判が良い
ほかの商品と比べると、通気性の穴がしっかりあることで、水洗いでもきれいになりやすく、やわらかくて使いやすい、と評判が良いです。
特徴3 サイズが豊富
サイズも豊富にあるので、初めての方から、使い慣れている、または出産経験のある方向けのサイズまで自分に合ったものを選択することができます。
どれにしようか決めかねているのであれば、スクーンカップを選んでおけばまず間違いないと言えます。
2.メルーナカップ(Me Luna)
引用:メルーナ公式HP
ドイツ製のメルーナカップです。色のバリエーションが豊富で見ためもかわいいですね。
特徴1 指を入れられる丸いステムが使いやすい!
ステム、というのは月経カップの下についている突起のところを指します。月経カップを取り出すときに、このステムを探して月経カップの位置を把握します。
ステムは基本的にはまっすぐな棒のような形をしていることが多いです。
メルーナカップの特徴は、初心者の方でも使いやすい丸い円型のステムがあること。
これがあるだけで、月経カップの難所である、取り出すことがすごく楽にできます。
初心者のうちは、丸いステムがあるだけで、慣れやすさが格段に上がりますよ。
特徴2 サイズ、柔らかさへのこだわりがすごい
月経カップを選ぶ際に、サイズ・柔らかさもとても大切です。
サイズは、小さすぎてしまうと、経血の漏れの原因になったり、奥に入りすぎてしまって、取り出す難易度が上がってしまいます。大きすぎると入れるときに痛みを伴うため、自分に合ったサイズを見つける必要があります。
やわらかさは、やわらかすぎてしまうと膣内でカップが広がらず、固すぎると入れるときや膣内でカップが開くときに痛みが伴います。
この絶妙な柔らかさを実現しているのがメルーナカップなんですね。
特徴3 自分にあったものが診断でわかる
公式HPには、自分の特徴を入力すると、どのカップがいいかわかる診断ページがあります。そのため、初めてでも自分に合ったものを選びやすく、失敗を防ぐことができますよ。
どれがいいかわからない…という人は、ぜひこの診断をやってみてくださいね。
3.エヴァカップ(Eva CUP)
引用:Eva CUP公式HP
アメリカ製の商品で、おしゃれな月経カップですね。
特徴1 経血量を把握できるメモリがついている
ナプキンだと自分の経血の量を把握することはないですよね。
エヴァカップは内側にメモリがついていて、自分の経血が何ml出たのか知ることができます。自分の健康管理の一歩にもなりますし、月によって経血の量が変わることもあるので自分の体の調子を把握することができます。
特徴2 カップのそこの滑り止めが使いやすい
カップの底についている滑り止めがあることでカップが取り出しやすいです。
膣の中では、カップがするっと滑ってしまい、慣れるまで取り出すことに苦労します。
しかし、エヴァカップの滑り止めに指が引っかかれば、比較的楽に取り出すことができます。
特徴3 サイズ展開は割と大きめ
サイズ展開は大きめが多いので、経血量が多い方や、妊娠経験のある方にはおすすめします。
18歳未満の方や、性交経験がない方は、ほかの小さめのサイズ展開があるところにしたほうがいいかもしれません。
4.ディーバカップ(Diva cup)
引用:https://item.rakuten.co.jp/integro/divacup/
カナダ製の人気な月経カップで、最近、日本で本格的に販売が始まりました。いま世界的に今一番シェアが高いのは、このディーバカップです。
特徴1 専用の洗浄液がある
月経カップの手入れは鍋で煮沸消毒をしたり、お湯で殺菌消毒をするなど、少し手間がかかるので、専用の洗浄液があることはありがたいですね。
洗浄液代が定期的にかかってしまいますが、そのぶん安全性は保証されます。月経カップの安全性が気を気になる方には、ディーバカップをおすすめします。
特徴2 内側のメモリで経血量を把握できる
エヴァカップ同様、内側にメモリがあります。自分の健康管理のためにも活かせるメモリはありがたいですよね。
注意!日本ではまだ販売元が少ない…
日本で発売が開始されてからそこまで経っていないので、通販を利用した入手くらいしか方法がありません。
ディーバカップを購入される方はAmazonや楽天からの購入をおすすめします。
5、ローズカップ(ROSE CUP)
引用:ROSE CUP公式HPより
特徴1 安心の日本製
なんといっても安心できる日本製。日本で初めて月経カップを作った会社です。日本人の私たちだとやはり日本製が一番安心できますよね。
そう考える人も多いようで、ほかの月経カップを使っていたけど、ローズカップに変えました!という人が多いですね。
特徴2 形が日本人向けに特化している
ほかの製品は海外製のものなので、少し大きい作りになっていたり、外国人の骨格に合わせた作りのものが多いのです。
しかし、ローズカップは日本人の体形に合わせたサイズ展開がされているので、日本人にぴったりのものが作られています。安心してサイズを選ぶことができますね。
格安の製品じゃダメなの?
通販やフリマアプリなどで格安の月経カップも見かけます。
安さが一番大事!!という方もいるので、需要があるのかと思いますが、私はやめておいたほうがいいと思います。
理由としては、安全面に欠けるからです。
月経カップはアメリカで認証を受けないといけないという規定があるほど安全性が求められる製品です。その認証を得ていないのに販売している製品だったり、品質が欠けている恐れのある製品を買うのはリスクが高いと思います。
そのため、上記にかいたような安全性が高く、使いやすさを追求しているメーカーのものを選びましょう。
おわりに
いかがでしたか?
日本ではまだまだなじみがない月経カップですが、使い慣れていけば、生理期間が格段に楽なものになります。
今までのナプキンやタンポンとは違うところがたくさんあるので、人によって向き不向きもあると思います。
使ってみて、自分に合っている、合わなかったもわかってくると思うので、「生理期間が楽になるなら試してみようかな…」くらいの感覚でぜひ一度試してみてくださいね。
あなたの生理期間がより快適なものになることを応援しています!
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